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もしもタクマとワタルが幼い頃出会っていたら

【もしもシリーズ ※妄想です。】
もしもタクマとワタルが幼い頃出会っていたら

ソレスタン国境付近でウルフに襲われそうになったワタルをタクマが助ける。
気が弱くおっとりした小柄なワタルと、気の強くガキ大将気質のタクマ。
ふたりは打ち解け、週に一度遊ぶ仲に。
アマネもふたりの仲を知り、おやつの木の実を持たせてくれる。

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ある日、タクマが勝手に国境を越えていたことが大人にばれ、出入りを禁じられる。
「大きくなったら聖騎士になって、ぜったい会いにいくから!まってて、ワタルくん!」
「約束だよ、タクマくん。ぼく、ブラッドウルフにもまけないようにつよくてかっこいい魔法使いになるから」
ふたりは森で拾った割れた聖石をそれぞれ持ち、再開を約束する。

明確な目標を持ったタクマは稽古に打ち込み、国境を越えるための勉強にも精を出すことになる。ワタルを思う気持ちが強すぎてだんだん恋に傾いてゆき、オレはホモじゃないと言い聞かせるために女の子と付き合ったりもするが、罪悪感があり手も繋げない。やがてもうオレホモでいいや!とあきらめる。
こうしてストイックかつ強く賢く育ったタクマは微妙に女子にモテることになるが、本人の心はワタルでいっぱいだった。

一方ワタルも前以上に熱心に魔術を学び、事情を話したアマネに「もっと男らしくなりたいなら言葉遣いを変えろ。あと僕はやめとけ、俺にしろ」と指南を受け、持ち前の穏やかさと師匠の指導も相まって、必要以上に伊達男に成長する。目付きも少しキリッとする。
でも心の中はタクマでいっぱい。再会したらどんな形でも彼を受け入れられるように、性の勉強もまじめにする。
さすがのアマネもこれにはちょっと引く。

それから10年以上がたつ。聖騎士として騎士団に入り、越境章を手に入れたタクマがソレスタンへ向かおうとすると、長身の男に声をかけられる。
「ステラ騎士団の宿舎はこちらですか?」
そう尋ねたのは、見違えるほど成長したワタルだった。
「久しぶりだね、タクマ。全然変わってない。すぐわかったよ」
「ま、まさか…あのちっちゃかったワタルくん!?」
ぽかんとするタクマに、ワタルは穏やかに笑う。
「今日から、この騎士団でお世話になることになりました。よろしくね、タクマ。…会いたかったよ」
「お……おう。よろしく。足引っ張らねえようにしろよ!」
言い捨てたタクマは足早に自室に戻ると、ベッドに突っ伏す。
「うわあああああああワタルくんかっこいいよおおおおお嬉しすぎてまともに話できなかったよおおおおうわあああああああオレのバカバカバカバカァああ!!あんなにかっこよくなってるなんてずるいよおおおお好きいいいいい!!!」
ホモの自覚と相手はそうでもないかもしれないという懸念から、タクマはどうしようもないツンデレに育っていた。
「俺はずっと会いたかったのに、そっけないな…」
入口から聞こえたのはワタルの声。
「この部屋を使わせてもらうことになったんだ。これでもっと一緒にいられるね」
(ワタルくん!!!!!!)
「タクマは俺のこと、忘れちゃってたかな」
「忘れるわけないだろ!オレは、ずっと…ずっとワタルくんに会いたくて、稽古も苦手な勉強もがんばってたんだ」
穏やかに雄々しく成長したワタルは敬語ではなく、タクマのことも呼び捨てにするようになっていた。一方タクマは子どもの頃の感情が抜けきれず、今でもワタルくん、と呼んでしまう。
「さ、さっきは…ワタルくんがあんまりかっこよくなってて…びっくりしたんだ」
「嫌いになっちゃった?」
「まさか!もっと好きになっ…いや!べっ別に!なんでもねーし!」
「そう?俺はタクマのこと好きだよ」
「おっ、オレも好き!!…友達として」
(うわあああああああ!!なんで余計なこと言うんだよぉ!オレのバカあ!大好きだよ!いっぱいぎゅーってして、できればもっとすごいこととかしてほしい…で、でもワタルくんは男同士なんて気持ち悪いって思ってるかもしれない…言えないよぉ)
(タクマ、あどけない表情もしぐさもあの頃のままだね。可愛い…。ほんとは今すぐ抱きしめたいけど、びっくりさせちゃうよね。でもいつか、君がイヤじゃなければ…恋人になりたい)
こうして両片想いで再会したふたりは、紆余曲折を経てやっぱり結ばれるのでした。末永く爆発しろ。
 
 
 
 
 

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